公務員の異動希望は自治体ごとに異なりますが、概ね毎年10月から12月くらいに「自己申告書」を総務部署へ提出します。
希望通りの異動がしたい。それは誰しも思いますよね。
市役所や町役場は正職員の数が少ないので比較的人事の希望が通る可能性が高いと思います。
ブログ主は、公務員卒業までに希望部署をすべて回ることができました。これは単にラッキー、恵まれた人事は「運」の要素も大きかったと感じています。
では、運以外の部分でどんな取り組みをすれば人事が自分の思い描く方向にできるか、振り返りも含めブログ主が行っていた自己申告書の書き方についてご紹介します。
・自己申告書、意向調査とは
・自己申告書を書く目的は人それぞれ、色々な理由があっていい
・自己申告書をどう捉えるか( 自己理解と他者評価 )
公務員新卒一年目で自己申告書で悩んだこと(自己肯定感が低く仕事で自己実現したい若者の話)
・ 社会人経験を踏まえた自己理解と他者評価を切り離して考える
・まとめ
自己申告書は首長はじめ人事に宛てた気持ちを伝える手紙

自己申告書・意向調査とは
公務員の異動希望は概ね10月から12月に「自己申告書」や「意向調査」と呼ばれる書類を人事(総務部署)へ提出します。
※なお自治体によって名称が異なるため、この記事では「自己申告書」で表記を統一します。
自己申告書の提出は概ね年末までに済ませることが多いようです。
自己申告書の形式はA4両面1枚に収まるくらいのフォーマットで、下記のような項目を回答します。
自己申告書に記載する内容
氏名・住所・生年月日・家族構成
健康状態
学歴
免許や資格
勤務年数
課勤続年数
現担当業務内容の振り返り
異動・現担当残留の希望
職場内の人間関係
昇任
参加したい研修などの希望
自由記載欄(人事に関して配慮して欲しいこと)
職員によっては自由記載欄が長くなり、A4両面に収まらず複数枚になることともあるようです!
人事担当曰く、長すぎると読まない…人間性が悪い人の長文は読まない!とのこと。
フォーマット通り、簡潔に書くことが大切です!
ブログ主は自己申告書は首長はじめ人事へ年1回書く手紙、「自己目標の検証とこれからやりたいこと」を伝える機会と位置付けて書いていました。
自己申告書を書く目的は人それぞれ、色々な理由があっていい
自己申告書を書く目的は、 チャレンジしてみたいこと、困っていること、異動はしなくても業務配慮が必要なことを人事部署やそれ以上の役職者に伝えることです。
自己申告書への意思表示の例)
・数年後にスタートする新規事業の立ち上げをしたい
・自己成長や適性を含め企画部署に異動したい
・人脈を得るため省庁や都道府県庁、外部機関へ出向したい
・療養が必要なので業務配慮を受けられる部署に異動したい
・異動はせず、家族の介護に対応できるよう業務調整してほしい
どうせ希望通りの人事にはならないから、自己申告書は出さないという職員も多くいます。
一方で自治体という組織で働くなかで、個人のことを率直に伝える機会はそう多くはありません。
上司に面談を申し入れても、それ以上の職位に報告されるかは上司次第。
留意されてしまえば、何も状況は変わりません。
躊躇せずに意思表示として自己申告書は提出したほうが良いと思います。
すべてが自己申告書に書いた通り人事異動で叶うことはありませんが、数年後に希望が通ったり、また庁内プロジェクトに声が掛かったり、研修や出向などに選ばれることに繋がるので、まずは提出、これが肝心です。
諦めたらそこで試合終了!自己申告書は必ず期日までに提出を

自己申告書をどう捉えるか ( 自己理解と他者評価 )
ここからは経験談を交えて自己申告書についてブログ主の見解を交えて紹介します。
公務員新卒一年目、自己申告書を書くにあたってブログ主は悩みました。
先輩から異動の話を聞くと「異動希望が叶う確率は低い!」というのが定説でした。
そう話してくれた先輩方の働きぶりを見るに、仕事がお出来になるから異動させられない、テコ入れのため特命でその先輩が適任の業務だったりしました。
仕事の評価は自分以外がするものだと実感しました。
異動において職場の第三者から認識される自身の個性はもちろん、首長や人事部署の方針や傾向は自分でコントロールしにくい要素です。
なのでブログ主の自己申告書の捉え方は
・自分自身の担当業務の「今まで」の振り返り
・業務における自己成長の課題と解決(これからの行動)
・長期的な公務員としての展望(数年後〇部署さらに数年後×部署、未来視点での在り方)
この3点について自分自身と向き合う機会とすることにしました。
また新卒一年目はこの3点の他に、「学生の時に思い描いていた社会人の自分」と「社会人となった現実の自分」のギャップにどう向き合うかも大きい悩みの要素でした。
社会人になって不出来な自分、仕事が追い付かない焦燥感・・・
ブログ主は自己肯定感が低いけどやりたいことは明確、新卒の頃はプライドが高かったのだと思います。
落ち込む気持ちを抱えながら、どうしたら業務で自己実現できるか、他者の評価を除いて自分自身で積み上げてできることを見つけ出す機会が「自己申告書」、そう考えると前向きに記述できた記憶があります。
自己申告書は普段自分の考えを伝えられない総務部署はじめ首長に宛てた「年一のお手紙」ですね!

社会人経験を踏まえた自己理解と他者評価を切り離して考える
本人が望んでも、その通りの人事にならないのが普通です。
希望の異動を叶えるためには社会人になってからの経験を踏まえた自己理解と他者からの評価を切り離して捉えていくことが大切だと思います。
他者からどうみられるか、どう評価されるかを気にすると、「そうあるべき」「〇〇からの期待にこたえたい」そういう、自分以外のものに縛られて身動きが取れなくなってしまいます。
人の視線を気にすると、うつの原因にもなりかねません!
あくまで社会人としての今の自分がどうかを「自己申告書」で分析していくと、今後どんな業務にあたりたいか、どんな自己研鑽が必要かが明確になると思います。
職務や自分自身の適性については、現在取り組んでいること、また異動した先で自分の力が発揮できるかを書くと良いと思います。
また異動したい時期については、ブログ主は「数年後」と記載をしていました。
今すぐに異動はしないが、異動先として興味のある部署の業務について勉強していること、活かせる知識や技術を伝えることが大切と思います。
好きこそものの上手なれ人事をする自治体なら、なおのこと書いた方が良いです!
また、自分自身の気づきからの行動として地域の方と交流を深めたり、勉強に取り組むなかで、公務員としてどんな仕事をしたいか考えを伝える場面が必ず出てきます。
自己申告書の意思表示だけでなく、地域の方(第3者)から「誰々さんは、この前のイベントにお休みでも顔を出してて頑張ってるね。あの事業に興味あるらしいから、観光部署に行ったらいいんじゃないか」と、人事を担当する管理職や首長に情報が伝わる場合があります。
自己実現に向けて取り組んだことが他者視点で評価され庁内に伝わることは、結果的に希望の異動を叶えることに繋がると思います。
自己研鑽の例
地元のイベントや地域づくり勉強会に参加
↓
行政職員として、また住民としての視点で地域の人と交流、考えを伝える、行動する
↓
地域の方(第3者)から 「誰々さんは、この前のイベントにお休みでも顔を出してて頑張ってるね。観光部署に行ったらいいんじゃないか」 と、人事を担当する管理職や首長に情報が伝わる
ただし、これは自らの気づきからの行動で、あくまで地域の方から応援のコメントが自治体幹部に届くのは「副産物」です!
この副産物目当てで、行動すると予期せぬこともあります。
こうした地域活動を良く思わない同僚もおり、無理してプライベートの時間も公務員として見られることにストレスを感じる場面があるので、バランスが大切です。
地域活動を楽しんでやっても、正直、心にかかる負荷はあると思います!
→公務員の異動は文系・理系・特性関係なし、数字に強いと業務の助けに!

まとめ
自己申告書を書く目的は、 チャレンジしてみたいこと、困っていること、異動はしなくても業務配慮が必要なことを人事部署やそれ以上の役職者に伝えることです。
大切なことは
・必ず期限までに提出する
・ 自己申告書をどう捉えるか考えを整理してみること
ブログ主の具体的な自己申告書の書き方
・自分自身の担当業務の「今まで」の振り返り
・業務における自己成長の課題と解決(これからの行動)
・長期的な公務員としての展望(数年後〇部署さらに数年後×部署、未来視点の在り方)
異動が叶わなくとも、自己申告書に自分自身の考えを記載することで数年後に希望が通ったり、また課横断の庁内プロジェクトに声が掛かったり、研修や出向などに選ばれるもあることに繋がるので、まずは提出、これが肝心です。
体調不良や家族について業務配慮が必要な自己申告書の書き方は掲載していませんが、実体験をもとにブログに綴っている方がおられますので、そちらをぜひ参考になさってください。
人物重視の試験を行う地方自治体は好きこそものの上手なれ人事をする場合があるので、採用試験段階から一貫した意思表示をしていると異動希望が叶う可能性が高まると思います。
→人物重視の公務員試験についてはこちら



