田舎暮らしに憧れて、地方に空き家探しをしている人が多いと思います。
ここ2年はコロナ禍の影響で、地方移住のため空き家利用を考える人が増えて需要が高まっています。
実際、地方に行くと見るからに空き家ばかり。行政も高齢化と人口減少で空き屋に困っています。
でも空き家情報を探してみても売り出しや賃貸情報が全く見つからない経験をした人もいるのではないでしょうか。
ではなぜ、田舎に空き家があるのに空き家物件がないのか、その理由と良い物件探し方についてご紹介したいと思います。
空き家があるのに空き家が出ない理由
・田舎の人は「他人に家を貸す」という概念がない
・良い物件は空き家バンクや不動産業者に登録になる前に知り合いつてで買い手や貸し手が決まる
・名義の問題
・仏壇や家財の整理問題
空き家のある町、ない町
・人口1万人前後または過疎地域に認定されている町村は空き家が多い傾向
・古民家は過疎地域で山村エリアにある
・人口2万人~の市町は意外と空き家が少ない
空き家の探し方
住みたい市町村や立地や建物にこだわりがある場合
・空き家物件情報を得るには住みたいまちのカフェ店主や農家の知り合いを作る
場所や立地にこだわりがなく、物件を探す時間もコンパクトにしたい場合
・市町村が運営する空き家バンクで探す
・候補のまちの不動産業者を回って探す
探し手のスキルによって優良な空き家物件の条件は変わる
・水道、土木、電気工事やDIYスキルがあれば立地のみで廃屋でも優良物件
地方の空き家物件の注意点
・築浅戸建ての空き家は近隣住民とのトラブルを抱える物件の可能性が高い
・経営者所有の別荘物件は作りが良い分、管理や修繕にも費用が掛かるので注意
まとめ
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空き家があるのに空き家が出ない理由
地方移住を検討するのに、まず探すのは家と土地だと思います。
地方に出かけるのが好きな人は、お気に入りのまちをドライブしていると目につくのは空き家だと思います。
でも、物件情報を探すと空き家情報が少ないのはなぜかをまず解説したいと思います。
田舎の人は「他人に家を貸す」という概念がない
田舎の人は家を他人に貸すという概念がそもそも無いことです。
農業で生計を立てて暮らしてきた世帯は、土地は作物を育てる場所として将来世代に継ぐ大切なものという認識で、資産活用、土地の運用という概念もほとんどありません。
よほどやり手の農家でない限り農地を宅地にしたり、空いている家を貸し出すことはしないと思います。
不動産業者と農家は地元だとあまり良い関係でない場合が多いです
不動産業を営んでいるのは、旧来の林業や大工で財を成した家だったり、大地主だったりします。
今、空き家や土地を所有している農家や地元の人からすると、大地主(不動産屋)は地元を牛耳っていた印象があるので、あまりよく思ってない人も多いです。
今の現役世代の関係が良好でも「曽祖父の時代は土地で揉めたから~」
とか、地主的ポジションの家にかかわらずご近所トラブルは昔話で口伝されていきます
これは一例で、全てがそういうことではなく、不動産業を営んでいて信頼の厚い地主さんももちろんおりますので付け加えておきます。
ただ、所有者のマインドや地元の人間関係が土地家屋の売買、運用することのハードルを高くしているのは間違いないと思います。
良い物件は行政が運営する空き家バンクや不動産業者に登録になる前に知り合いつてで買い手や貸し手が決まる
良い物件や土地は、不動産業者に登録して誰でも買える状態にする前に「知り合い」の中で買い手や貸主を探します。
誰かもわからない人より「人となり」が分かる、また土地や家屋、近所づきあいも含めて大切にできる人に売ったり貸したりしたいと思うのが一般的だと思います。
そうした物件の1次情報はその地域に住んでいて、コミュニティーとの関わりがないと得ることができません。
家賃が安かったり、良い物件はそうした人の繋がりの中で完結している地域も多いように思います。
ブログ主も空き物件をよく勧めてもらいます!
地元民に勧められる物件は好条件なものばかり、買い手や貸し手がすぐ見つかります。
名義の問題
空き家があっても売買や賃貸に出せない理由として、所有者と名義人の相違があります。
例)畑付き一戸建て
建物 父名義
土地 親戚叔父さん名義
所有者や名義人の違いから、不動産業者や行政が提供する空き家バンクに物件を登録できないことがあります。
名義の問題は貸主や売主が整理しなければならないことなので、親族間の利害調整や相続の手続きは時間を要します。
物件化するまでに貸主や売主の労力が大きいため、そのことを理由に諦めてしまうケースも少なくありません。
田舎の物件所有者は高齢な場合が多いです!
名義人が遠方に住んでいたりすると体力を理由に諦めモードなりがちです…
仏壇や家財の整理問題
空き家でも賃貸や売買に出せない理由として、家財や仏壇の整理ができていないことがあげられます。
普段の生活が忙しく、所有者が家財や仏壇の整理までに至らず放置されていることがほとんどです。
また、家財付きで売買になる物件でも仏壇ありの場合は買い手が付きにくいです。
いくら仏壇供養をするといっても、よその仏様を家の外に出すことは気が引けるものです。
家財整理は大変ですよね~
空き家のある町、ない町
空き家のある・なしは、人口規模と行政が進める空き家バンク制度の運用年数や不動産業者の取り組み具合によって物件数が変わると思います。
人口1万人前後または過疎地域に認定されている町村は空き家が多い傾向
総務省が定める【過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法】によって過疎市町村、一部地域を過疎地域に認定しています。
過疎市町村(過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法2条)は650市町村、過疎地域と見なされる市町村(同法3条・41条、いわゆる「みなし過疎」)は21市町村、過疎地域と見なされる区域を含む市町村(同法3条・42条、いわゆる「一部過疎」)は149市町村がある。
過疎地域 – Wikipedia
過疎地域に認定されている市町村は、高齢化と人口減に早くから直面している自治体なので、空き家対策を先駆的に取り組んできた地域でもあります。
また移住定住の政策とセットに空き家バンクの制度運用を長年行っている可能性が高いです。
制度運用年数が長いということは、「空き家バンク」の制度が地域の方々に浸透していて、家が空いたら貸すことができるという認識が定着しています。
人口1万人前後の町村は役場の職員と住民の距離が近いので物件情報が出やすい傾向にあると思います。
古民家は過疎地域で山村エリアにある
田舎に住むなら一度は憧れを持つ古民家暮らし。
実際、古民家は山村や山奥に行かないと、物件はほぼ皆無だと思います。
人口規模が2万人以上になってくると、古民家的な農家の家はまだ居住していたり、次の代で家の建て替えをして古民家そのものが残っていないことも多いです。
生活の便がある程度良い場所で、古民家にどうしても住みたい!
そんな人は、農家や地元の方とお友達になるところからスタートかもしれません。
人口2万人~の市町は意外と空き家が少ない
ほどよく田舎を感じる人口2万人以上の市町は意外と空き家物件が少ないです。
ブログ主の私見になりますが、そのまちの住民も空き家や宅地を探しているため物件化しにくいためと思います。
また、過疎に該当しない市町は空き家バンクなどの制度を令和に入ってから始めることも多く、制度運用期間が3年未満だと物件数が少ない傾向にあります。
その理由は行政の制度が地域住民に浸透するまでに時間がかかるためです。
地域の人は空き家バンクで土地や家屋が売れたり貸し手が見つかったという事例を見聞きして、初めてメリットを感じるものだと思います。
古民家物件もある空き家バンクは運用年数10年以上の市町村も!
空き家の探し方
空き家の探し方は、探し手のそれぞれの考え方によって異なります。
住みたい市町村や立地や建物にこだわりがある場合
住みたい市町村や立地や建物にこだわりがある場合は時間をかけて物件を探す必要があります。
良い条件の空き家や土地などの物件情報を得るには住みたいまちのカフェ店主や農家の知り合いを作り、地元住人の情報が手に入る人間関係作りが必要です。
移住後もその地域の中でのお付き合いもあるので、知り合いづくりは大切です。
交友関係が広がれば入ってくる情報もおのずと増えたり、良い物件を勧めてもらえる可能性が高まると思います。
ブログ主の公務員時代の移住相談の締めくくりは行きつけの店を作ってマスターと仲良くなってください!でした。
場所や立地にこだわりなく、物件を探す時間もコンパクトにしたい場合
特に場所や立地というより、物件を探す時間をコンパクトにサクッと移住したい場合は、物件情報がまとまっている空き家バンクや不動産業者のサイトをあたってみると良いと思います。
また、場所にこだわりがない場合は移住先の市町村や都道府県の移住定住促進の補助制度の充実度、移住者が多い市町村に的を絞って候補地選びをお勧めします。
制度的な優位性と、移住者が多いと事前にその地域のことや住環境について情報が取りやすいからです。
先輩移住者たちは田舎暮らしの良さを発信している方も多いのでSNSやブログもチェックしてみるのも手段のひとつだと思います。
物件探し
・市町村が運営する空き家バンクで探す
・住みたいまちの不動産業者を回って探す
移住制度
・移住候補先の市町村と都道府県の移住サイト
探し手のスキルによって優良空き家物件の条件は変わる
世の中には手先の器用さでセルフビルドで家づくりに取り組む人もいるくらいで、水道、土木、電気工事やDIYスキルがあれば廃屋でも優良物件になります。
建物の躯体や基礎、水回りの良し悪しの判断ができる人は地方移住向きだと思います!
地方の空き家物件の注意点
見つけた空き家や土地がどんな背景があるか気になるはずです。
時に問題がある物件が混ざっているのも事実で、トラブルの原因になってしまいます。
ではどんな物件に注意すべきかブログ主主観となりますが、ご紹介いたします。
築浅戸建ての空き家は近隣住民とのトラブルを抱えている可能性が高い
田舎で戸建て、築年数が若い空き家はとても魅力的に感じるかもしれません。
全ての物件がそうとは限りませんが、築浅戸建ての空き家は近隣住民とのトラブルを抱える物件の可能性が高いです。
そうした近隣トラブルがあったことを不動産業者が教えてくれた場合は、その業者さんはとても信頼できると思います。
ただ、商売なのでそうした部分を隠して売買されてしまうケースがあるので良い物件とすぐに飛びつかないほうが良いと思います。
地方移住で近隣住民トラブル、ダメ絶対だめ!全力回避!!
経営者所有の別荘物件は作りが良い分、管理や修繕にも費用が掛かるので注意
地方には都内在住の経営者が行きつけのゴルフ場に通う拠点にしたり、家族とゆっくりとくつろぐために別荘を所有していることがあります。
別荘持ちの経営者が高齢を理由に車に乗らない生活に移行するため、物件が売りに出されることがあります。
特に、今は団塊の世代が70代に入り体力的に車での移動が難しくなり、別荘は利用できず、また家族が相続しないため空き家になるようです。
経営者が建てた別荘だけあって建物の作りは立派なものばかりです。
値段もそれなりですが、そうした別荘は家主が丁寧に使用しているため、築年数が長くても建物の状態が良いのものが多いです。
ただ注意しなければいけないのが、作りが良い分、建物の修繕やランニングコストが経営者級にかかることです。
大変憧れますが、遊び要素が強い間取りが多く子育て向きではなかったりします。
改装して飲食店やゲストハウスとして活用するのは良いかもしれません。
暖炉はサンタクロースも通れるくらいの煙突!
え、掃除どうするの!?さすが、社長の別荘!!
まとめ
田舎に空き家があるのに空き家物件がなぜ無いのか、その理由と良い物件探しの方法についてご紹介してきました。
空き家があるのに空き家が出ない理由
・良い物件は空き家バンクや不動産業者に登録になる前に、知り合いつてで買い手や貸し手が決まる
・名義、仏壇や家財の整理の問題
空き家のある町、ない町
・人口1万人前後または過疎地域に認定されている町村は空き家が多い傾向
・古民家は過疎地域の山村エリアにある
・人口2万人~の市町は意外と空き家が少ない
空き家の探し方
・空き家物件情報を得るには住みたいまちのカフェ店主や農家の知り合いを作る
・市町村が運営する空き家バンクで探す
・住みたいまちの不動産業者を回って探す
地方の空き家物件の注意点
・築浅戸建ての空き家は近隣住民とのトラブルを抱える物件の可能性が高い
・経営者所有の別荘物件は作りが良い分、管理や修繕にも費用が掛かるので注意が必要
移住を検討する場合の参考になればと思います。
→移住支援の地域おこし協力隊制度を検討中ならこちら

