大部分の公務員は丁寧な電話対応しますし、名前ももちろん名乗ります。
しかし、残念ながら勤務年数が長くなったり個人の資質で対応が悪い場合もあります。
ブログ主も公務員として勤務しましたが「これはマズイ電話対応…」と先輩や同僚に対して思ってしまうことがありました。
なぜそうなってしまうのか、その理由を解説します。
そもそも公務員は接遇研修や電話対応マニュアルがあるのか?
研修・マニュアルがあっても電話対応の態度が悪くなってしまう理由
・電話問い合わせの多さ
・勤務年数が長くなると電話対応が悪くなる傾向がある
・個人の資質
公務員が名前を名乗らない理由
・営業電話の標的になりやすい公務員の特徴と目的
・営業電話の標的にされないよう「ワンコール目対応者は名乗らず用件を聞くだけ」という、職場に暗黙のルールが存在する可能性
公務員の電話対応力向上のための内部の取り組み(実例)
・接遇に問題がある職員の特徴や属性
・総務課研修担当の奥の手、勤務年数が長い職員の接遇力アップに「抜き打ち電話対応録音」実例研修
まとめ
・ダメな電話対応に遭遇した場合は意見投書を!
そもそも公務員は接遇研修や電話対応マニュアルがあるのか?
マニュアルはあります。しかし…
公務員の電話対応の態度は悪いし、名前も名乗らないこともあるしいったい何をしているんだ?
と、思われてWEB検索でお調べになり、このブログにたどり着いたのだと思います。
元公務員であるブログ主が勤務した自治体では接遇研修も電話対応マニュアルもありましたし、どの自治体でも同様と思います。
嘘と思うかもしれませんが、マニュアルは存在します!
研修・マニュアルがあっても電話対応の態度が悪くなってしまう理由
ほとんどの公務員はきちんとした電話対応が出来ていると思います。
部署によっては電話が鳴りやまぬ部署もあります。
それを毎日繰り返すなかで慣れや経験年数が長くなることで態度が悪くなってしまったと推測できる先輩職員がいるのも事実です。
接遇研修が形骸化し、電話対応の本質は個人の資質に頼ってしまっている部分もあると思います。
電話対応に難ありと思う先輩に「電話はフランクに話した方が住民目線だよ!」
と、自信のありげに言われたことがあります。
ブログ主は敬語で対応派なのですが、逆に「話し方が固い!」とご指導受けました…
そして先輩は電話口の業者さんの態度が気に入らないと逆ギレしていたことも。
笑うしかありませんが、認識の差にカルチャーショック!
残念なことに教育係や周囲の先輩のことば遣いが良くないと後輩は「これでいいんだ」となって、良い言葉を遣えなくなってしまうこともあります。
電話対応の悪い公務員を生み出す負のループが令和の時代になっても存在しているのも事実なのでしょう。
公務員が電話対応で名前を名乗らない理由
接遇研修や電話対応マニュアルには「〇〇役所△△課××でございます。」と氏名まで名乗ることが社会人のマナーとされています。
では、なぜ名乗らないのかというと個人の怠惰が原因の場合もありますが、営業電話の標的にされないよう、職場に暗黙の了解として「ワンコール目に名乗らない」ルールが存在する可能性があります。
営業電話は職員名簿を見て掛けている場合と、あてずっぽうに適当な苗字と役職を言って、苗字が該当する職員に電話をつなげてもらい、株や投資信託、不動産取引の提案をしてくるものです。
営業電話の標的になりやすい公務員の特徴と目的
- 係長以上のある程度お金のある役職の人
- 人が良く話を聞いてしまう人
- 営業電話が長くなることを懸念して個人の携帯番号を伝えてしまう気の弱い人
ブログ主も何回も営業電話を取り、居留守などできるだけ防衛に励んでいました。
でも私が苗字を名乗って営業電話の方に名前を覚えられても、営業されたことはありませんでした(笑)
営業電話と判断する特徴(ブログ主さい主観)
・「総務係長いますか」要件無しに冒頭から役職者につなぐよう言われる
・電話口から雑音や営業電話を掛けまくる声や音、気配がする
・要件を尋ねたり、不在を伝えると態度が急変する
ブログ主は公務員から転職して、現在民間企業で働いています。公務員時代と比べると個人への営業電話は少ないと思います。
勤務しているのは田舎の中小企業なので、個人営業というより「社長いますか系」のご提案で電力や光電話など、経費節減の話題が多いです。
営業電話の標的にされないよう「ワンコール目対応者は名乗らず用件を聞き、担当者につなぐ」職場に暗黙のルールが存在する可能性
営業電話やトラブル回避が一番の目的だと思います。
対外的に公表はしていないものの職場によっては「ワンコール目の対応者は名前を名乗らず用件を聞き、担当者へつなぐ」という暗黙のルールがある可能性があります。
上場企業では担当者に繋がってはじめて「担当の〇〇です」と名乗る対応をしていると、友人から聞いたことがあります。
また部署によって、営業部署で名を名乗らないのは失礼になりますし、機密を扱う技術開発部署では対応は異なると思います。
公務員の電話対応力向上!内部の取り組み(実例)
公務員として働いていたとき、接遇や電話対応を職場全体でレベルアップが必要と内部で感じていたのは、ブログ主だけではありませんでした。
ある特定の職員の対応だけが悪く、それがその自治体のイメージになることは誰も望んでいません。
接遇に問題がある職員の特徴や属性
- 勤続年数の長い職員
- 役職者
- 土木や農政などの現場系部署
接遇に問題がある職員は、勤続年数が長いことや役職者だったり誰も注意できない層であるから厄介です。
接遇がなっていない職員の2次災害的なクレームを受けたり、研修を担当する総務部署の悩みは尽きないはずです。
また、土木などの現場部署はことば遣いが荒くなる場合があります。
実際、電話口で業者さんと先輩が怒鳴りあったり、現場で怒号が響くことが何度もありました。
建設関係者や農家さんと仕事をしていると、言葉が強くなるというか、フランクになりがちです。でもTPOにあわせた言葉遣いは大切ですよね。
ブログ主は現場系公務員でもあったので、地元の人とお話するときは方言混じりで話します。
でも、電話は別人のように冷静に対応していたので、地元のおじさんに「かしこまってんな~(笑)」と、いつも茶化されていました。
総務課研修担当の奥の手、勤務年数が長い職員の接遇力アップ!「抜き打ち電話対応録音」実例研修
接遇に問題がある職員の特徴や属性を見ると、いかに手を付けがたい方々か想像できると思います。
これは行政・民間問わず年齢や勤続年数で接遇に関して一定の課題になっているのではないでしょうか。
ブログ主が公務員として勤務している時、電話対応の接遇力向上が首長を含めた幹部会議で議題に上がりました。
その時、総務部署で研修を担当していた先輩はその改善のため、外部の研修機関に依頼して庁内初の「抜き打ち電話録音」を行ったうえで実例研修実施にこぎつけました。
勤続年数が長かったり、接遇に問題がある渦中の方々から研修の意義を問う意見がたくさん届いたそうです。
「電話対応を録音するなんて、その職員が可哀そう」
「研修で特定の職員を笑いものにするのか」
「録音する」という予告を庁内一斉に行い、「いつ録音されるか分からないから研修実施日まで電話対応を気を付けようという動機付け」が真の狙いだったと後に研修担当の先輩と話して知りました。
電話対応を録音する研修決定の文書が職場内に回覧されて以降、
ことば遣いに難ありの先輩が電話口で少し丁寧な口調になったのはここだけの話です(笑)
研修内容の詳細は省略しますが、録音研修は一定の効果があったとブログ主は感じています。
またすべての職員の電話対応の悪さを改善するには取り組みとしては不十分かもしれませんが、行政という組織で働く1人ひとりの意識改革に立ち向かっている公務員が内部で奮闘していることを申し添えたいです。
まとめ
公務員がなぜ電話対応の態度が悪いか、そして名を名乗らない理由についてご紹介してきました。
研修・マニュアルがあっても電話対応の態度が悪くなってしまう理由
・電話問い合わせの多さ
・勤務年数が長くなると電話対応が悪くなる傾向がある
・個人の資質
公務員が名前を名乗らない理由
・営業電話の標的にされないよう「ワンコール目対応者は名乗らず用件を聞くだけ」という、職場に暗黙のルールが存在する可能性がある
公務員を擁護するような意味合いの強い理由も書かせていただきましたが、実際にある現状をそのままに記載しました。
一方で本当にダメな電話対応をしている職員がいるのも事実です。
悪い電話対応に遭遇した場合はその自治体の意見投書にぜひ一筆お願いしたいと思います。
→とってもプライドが高い公務員も電話対応が悪い場合もあります

